○都市宣言
(1) 世界平和都市宣言に関する決議(昭和33年3月29日制定)
鳥取市は、日本国憲法を貫く平和精神に基づいて、全世界の人々とともに恒久平和確立のために邁進することを宣言する。
右決議する。
(2) 交通安全都市宣言(昭和37年3月26日制定)
鳥取市は、最近とみに激増しつつある交通事故の惨状を深く憂い、人間愛による公徳心の高揚をはかり、強力なる諸施策を推進し、もって交通禍の絶滅を期し、交通安全都市実現のため邁進する。
右宣言する。
(3) 暴力追放都市宣言(昭和38年10月11日制定)
鳥取市は、組織的かつ凶悪なる暴力事件が続発しつつある現今の世相に鑑み、暴力なき平和な都市の建設が市民生活安定の基盤であることの認識をあらたにし、ここに暴力排除のための強力なる施策を講じ、暴力追放都市実現のため総力をあげて邁進する。
右宣言する。
(4) 飲酒運転追放都市宣言(昭和47年9月22日制定)
近年わが国における経済の高度成長は、国民の生活水準の向上をもたらした反面、そのひずみもまた社会生活の各般にあらわれつつある。わけても車両の急速な増加は、痛ましい交通事故の激増に拍車をかけ、国民の尊い生命を奪い、傷つけ、日常生活を不安に陥れている。
この交通事故の発生原因の最たるものが、交通三悪の中でも特に悪質な飲酒運転にあることは、まことに悲しむべき事態である。人命を軽視し、都市機能を著しく低下させ、平和な社会に悪影響を及ぼすことは、もはやこれ以上看過することはできない。
鳥取市は、公徳心の欠除による飲酒運転を絶滅し、もって市民の安全を確保するため、飲酒運転追放都市建設へ邁進することをここに宣言する。
(5) 暴走族追放都市宣言(昭和56年3月24日制定)
最近における暴走族の行為は、道路交通の安全、秩序を乱し、著しく危険を生じさせているばかりでなく、善良な市民に対し、暴行、傷害など集団による凶悪犯罪化の様相を呈している。
これら心ない一部の青少年を中心とした暴走族による行為は、善良な市民生活をおびやかしており、極めて憂慮にたえないところである。
このため市民の交通安全はもとより、日常生活の安全を確保するとともに、青少年の非行化防止をはかる上から、市民一体となってこれら暴走族追放対策の推進と暴走行為をさせないための環境づくり運動を展開し、鳥取市はこれら公徳心の欠如による暴走族を追放し、市民生活の安全を確保することをここに宣言する。
(6) 非核平和都市宣言(昭和58年3月28日制定)
真の恒久平和は、人類共通の願望である。
しかるに近年、世界において軍備の拡張は依然として続けられ、世界平和に深刻な脅威をもたらしていることは、全人類のひとしく憂えるところである。
わが国は世界唯一の核被爆国として、また平和憲法の精神からも、再びあの広島・長崎の惨禍を絶対に繰り返させてはならない。
わが鳥取市は、日本国憲法に掲げられた恒久平和主義の理念を鳥取市民生活の中に生かし、継承していくことが、地方自治の基本条件の一つである。
したがって、わが鳥取市は非核3原則(作らず、持たず、持ち込ませず)が完全に実施されることを願いつつ、あらゆる国のあらゆる核兵器もわが鳥取市内に入り、貯蔵・配備・空中輸送・核部隊の通過を拒否するとともに、核保有国に対し、核兵器の廃絶を全世界に向かって訴える。
右宣言する。
(7) 人権尊重都市宣言(昭和62年6月22日制定)
近年、全国的に社会意識や道徳心、さらに人権の尊重精神等に大きな変化が生じ社会的な課題となっている。
鳥取市は、市民憲章の精神を基調に豊かな市民性の涵養に鋭意配慮してきたところであるが、21世紀を展望する今こそ、日本国憲法に示す人類普遍の原理である人間の自由、平等、幸福を求める権利等の基本的人権の尊重について、市民全体の目標とし、1人ひとりのたゆまぬ努力と叡智によってその実現を目ざし、信頼し合い、住み良い明るい都市の建設に邁進するため、鳥取市を「人権尊重都市」とする。
右、宣言する。
(8) 福祉都市宣言(平成元年9月26日制定)
地方自治の本旨は、住民福祉の充実を図ることであり、わが鳥取市でも「心のかよう福祉のまちづくり」を市政の重要な柱として位置づけ、真剣に取り組んでいるところである。
近年の社会経済の進展により、施設・設備の面ではかなり整備がなされてきたが、総ての市民が心の満足を得るという点では、道なお遠しと言わざるを得ない現状である。
時あたかも本市は市制施行100周年の記念すべき年に当たり、次なる200周年へ向けて、住民と行政が手を携えて1人ひとりが真に幸せを実感できるまちを建設するために、新たな決意で取り組むべく、鳥取市を「福祉都市」とする。
右、宣言する。
(9) 環境宣言(平成5年3月25日)
さわやかな大気、清らかな水、豊かな緑など、自然は生きとし生きるものの母胎であり、人間と動植物に生存基盤を与えるのみならず、地球に住むものに調和をもたらすものである。
しかし、大気汚染、水の汚濁、緑の枯渇などの自然環境の破壊は、今や地域から地球規模にまで拡大し、人類の生存基盤が危うくなりかねない事態を迎えている。
我々は、自然環境がもたらす恵みと資源を守り育て、人間の英知の証として、自然との共生のもとに、調和のとれた人間環境をつくりあげていく。
健全な自然環境が人間の営みと不可欠なものであることを深く認識し、これまでの資源・エネルギー多消費社会を見直し、次世代をはじめ、後世に禍根を残さないリサイクル社会を目指す。
我々は、地球の一市民として、住民、企業、自治体が一体となり、地球環境の保全と環境にやさしいまちづくり、地域づくりに取り組むことを、ここに宣言する。
(10) 男女共同参画都市宣言(平成16年10月7日)
わたしたちは、美しい鳥取砂丘をはじめ山と海、清らかな水と緑に恵まれ、豊かな自然のなかで歴史と文化を育んできました。
そしていま、「人が輝き まちがきらめく 快適・環境都市 鳥取」の新たな歩みを始めるにあたり、すべての人びとの人権尊重と男女平等を基本理念に、市民と行政が協働して「男女共同参画都市」とすることを高らかに宣言します。
1 ひとりひとりの違いを認め合い、魅力ある個性と能力を発揮し、自分らしく生きられる豊かなまちをつくります。そこに男女共同参画の夢が広がります。
1 さまざまな立場にあるだれもが対等な構成員として、差別なくあらゆる分野に参画し、協働するまちをつくります。そこに男女共同参画の希望がうまれます。
1 多様な人びとが受け入れ合い、つながりあって共生する社会をめざし、優しさと潤いのあるまちをつくります。そこに男女共同参画の未来がひらけます。
1 家庭や職場、地域などにおいて、性別による不平等な意識と慣習・制度をなくし、みんなが支え合い協力するまちをつくります。ここに男女共同参画の社会が育まれます。
1 子どもも大人も、だれもが健康で安心して暮らせる平和・人権・福祉・環境を大切にしたまちをつくります。そして、わたしたちは、ここ鳥取から男女共同参画のまちづくりを発信します。