○鳥取市公衆浴場法施行条例

平成29年12月22日

鳥取市条例第80号

(趣旨)

第1条 この条例は、公衆浴場法(昭和23年法律第139号。以下「法」という。)の施行に関し必要な事項を定めるものとする。

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

(1) 一般公衆浴場 日常生活において保健衛生上必要な入浴をさせる公衆浴場をいう。

(2) 原湯 浴槽内に注入される湯のうち浴槽内の湯水(以下「浴槽水」という。)を再利用しないものをいう。

(3) 原水 原湯に用いる水及び浴槽水の温度を調整する目的で浴槽内に注入される水のうち浴槽水を再利用しないものをいう。

(4) あがり湯 洗い場に備えられた湯栓又はシャワーから供給される湯をいう。

(5) あがり水 洗い場に備えられた水栓又はシャワーから供給される水をいう。

(6) 水道水 水道法(昭和32年法律第177号)第3条第9項に規定する給水装置により供給される水をいう。

(7) 連日使用浴槽水 浴槽水を循環させ、及びろ過して再利用する浴槽水(毎日、原湯及び原水のみを使用して完全に交換するものを除く。)をいう。

(配置の基準)

第3条 公衆浴場の設置の場所は、既設の一般公衆浴場の中心から350メートル以上離れていなければならない。ただし、土地の状況、人口の密度その他市長が特別な事情があると認めた場合は、この限りでない。

(一般公衆浴場の措置の基準)

第4条 一般公衆浴場の営業者は、次に掲げる措置を講じなければならない。

(1) 場内は、外部から見えないようにすること。

(2) 脱衣場及び浴室は、男女別に区画し、相互に見通すことができないようにすること。

(3) 鍵付きの脱衣箱を相当数設けること。

(4) 脱衣場と浴室との境には、ガラス戸を設けること。

(5) 洗い場の床には、適当な勾配をつけるとともに、排水溝を設けること。

(6) 男女側とも便所を設けること。

(7) 8歳以上の男女を混浴させないこと。

(8) 原湯、原水、あがり湯及びあがり水(水道水を使用するものを除く。次号において同じ。)並びに浴槽水は、市長が別に定める水質基準に適合するよう水質を管理し、次号の水質検査の結果が当該水質基準に適合しない場合には、直ちに適切な措置を講ずること。

(9) 原湯、原水、あがり湯及びあがり水並びに浴槽水(入浴者ごとに原湯及び原水のみを使用して完全に交換するものを除く。)は、次に掲げるところにより水質検査を行い、その結果及び前号の規定により講じた措置の内容を速やかに市長に届け出るとともに、その結果の記録を検査の日から3年間当該施設に保管すること。

 原湯、原水、あがり湯及びあがり水は、1年に1回以上

 浴槽水は、浴槽ごとに、連日使用浴槽水にあっては1年に2回以上、それ以外の浴槽水にあっては1年に1回以上

(10) 原湯を貯留する槽は、1年に1回以上、清掃及び消毒を行うとともに、適切な方法で生物膜(微生物の増殖等により形成される膜をいう。以下同じ。)を除去すること。

(11) 浴槽水は、入浴者ごとに完全に交換する場合を除き、入浴者が使用する際には満水にし、かつ、原湯、原水又は十分にろ過した湯水を供給することにより清浄に保つこと。

(12) 次に掲げるところにより、浴槽水を原湯及び原水のみを使用して完全に交換するとともに、浴槽を清掃すること。ただし、温泉が浴槽内に自噴している浴槽水にあっては、完全に交換することを要しない。

 連日使用浴槽水は、1週間に1回以上

 連日使用浴槽水以外の浴槽水は、1日1回(第15号に掲げる消毒を実施している場合にあっては、1週間に1回)以上

(13) 浴槽にろ過器を使用している場合は、1週間に1回以上、ろ過器、湯水を浴槽とろ過器との間で循環させるための配管等(以下「ろ過器等」という。)の清掃及び消毒を行うとともに、1年に1回以上、適切な方法でろ過器等の生物膜を除去すること。

(14) あがり湯、あがり水及び打たせ湯には、浴槽水を再利用しないこと。

(15) 浴槽水を消毒するときは、次のいずれかの方法により行うこと。

 塩素系薬剤を使用し、入浴時の遊離残留塩素濃度を1リットル当たり0.2ミリグラムから0.4ミリグラムまでに保つ方法

 消毒の効果がに掲げる方法と同等以上であると市長が認める方法

(16) 第10号第12号第13号及び前号に掲げる清掃及び消毒の実施状況を点検表に記録するとともに、当該点検表を記録の日から3年間当該施設に保管すること。

(一般公衆浴場以外の公衆浴場の措置の基準)

第5条 蒸気、熱気その他の湯以外のものを使用して1浴室に同時に多数人を入浴させる公衆浴場の営業者は、前条第1号から第3号まで及び第5号から第7号までに掲げる措置を講ずるほか、次に掲げる措置を講じなければならない。

(1) 放熱設備は、直接入浴者の身体に接しない構造とすること。

(2) 蒸気又は熱気を使用する浴室については、室内の温度が測定でき、かつ、容易に温度を調整できる装置を設けること。

2 娯楽、保養その他の日常生活における保健衛生以外の目的で1浴室に同時に多数人を入浴させる公衆浴場の営業者は、前条第1号から第3号まで及び第5号から第16号までに掲げる措置を講じなければならない。

3 個室を設けて、又は浴室を専用させて入浴させる公衆浴場(次項に規定する公衆浴場を除く。)の営業者は、前条第1号第5号第6号及び第8号から第16号までに掲げる措置を講ずるほか、次に掲げる措置を講じなければならない。

(1) 蒸気又は熱気を使用して入浴させる場合は、第1項各号に掲げる措置を講ずること。

(2) 従業員に風紀を乱すおそれのある服装又は行為をさせないこと。

(3) 浴場内には、風紀を乱すおそれのある文書、絵画、写真等を入浴者の見える場所に掲げ、又は置かないこと。

4 風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(昭和23年法律第122号)第2条第6項第1号に該当する営業に係る公衆浴場の営業者は、前条第1号第5号第6号及び第8号から第16号まで並びに前項各号に掲げる措置を講ずるほか、次に掲げる措置を講じなければならない。

(1) 各室の出入口の扉には、室内を見通すことのできる窓を設けること。

(2) 各室内は、出入口から常時見通すことのできる構造とし、室内から見通しを妨げないようにすること。

(3) 各室の出入口には、施錠設備を設けないこと。

(4) 各室の照明設備は、室内で点滅できない装置とすること。

(5) 各室には、布団、ソファー等入浴に直接必要としない物を置かないこと。

(6) 営業時間は、日出時から午後12時までの間において定めること。

(営業者の遵守事項)

第6条 営業者は、次に掲げる事項を守らなければならない。

(1) 薬湯は、その種類、効能、浴法等を入浴者の見やすい場所に掲示すること。

(2) 付添人がいないと入浴できない者で付添人がいないもの及び泥酔者を入浴させないこと。

(措置基準の緩和)

第7条 市長は、特別の理由があると認めるときは、入浴者の衛生上又は風紀上支障がないと認められる範囲内において、第4条及び第5条に規定する措置の基準を緩和することができる。

(手数料の徴収)

第8条 法第2条第1項の許可については、1件につき23,000円の手数料を徴収する。

(本条…一部改正〔平成31年条例5号〕)

(手数料の減免)

第9条 市長は、特別の理由があると認めるときは、規則で定めるところにより、手数料を減額し、又は免除することができる。

(規則への委任)

第10条 この条例に定めるもののほか、法及びこの条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。

この条例は、平成30年4月1日から施行する。

(平成31年3月25日条例第5号)

(施行期日)

1 この条例は、平成31年10月1日から施行する。

(経過措置)

2 この条例の施行の日前になされた申請に係る手数料については、なお従前の例による。

鳥取市公衆浴場法施行条例

平成29年12月22日 条例第80号

(令和元年10月1日施行)