天文セミナー 第121回
『ギリシャ神話』『岩倉具視』
「ギリシャ神話ってとても面白いですね」、とは多くの人から聞く言葉です。「ところが、あまりにも登場人物や出来事が多くて、特にカタカナの名前には閉口させられます」という方に出会います。そうです。ギリシャ神話は、やたらに多くの、そしてそれぞれが複雑に絡まりあった物語なのですね。 |
岩倉具視といえば、明治維新を遂行した公卿として多くの人に知られています。公武合体を唱え孝明天皇の妹である和宮を徳川幕府の十四代将軍・徳川家茂に嫁がせる事を計画し、さらに当時の征韓論に反対して西郷隆盛を政府の要職から外す切っ掛けを作ったとされていますね。ところが、この岩倉具視は明治4年に廃藩置県という大変革を成し遂げた4ヶ月あと、明治新政府の事実上の首班として、当時の主だったメンバーを率いて欧米視察に出かけたのです。アメリカでは熱烈な歓迎を受け、イギリスでは世界の工場ともいえる産業の発達に目を見張り、フランスでやドイツではその底力に驚愕して帰国したのでした。ところで、この視察団が日本にもたらした自然科学面での影響も非常に大きく、西洋の学問が実証や実験を重視することを受けて、多くの機材を購入し持ち帰ったのでした。 |
次回も、お楽しみに |