天文セミナー 第62回
『γ(ガンマ)線天体』『今年のスター・ウイーク』
γ(ガンマ)線。あまり聞いたことのない名前ですね。そうでしょう。?線は、健康診断の時にお世話になるレントゲンとしてお馴染みでしょうが。ところで、このγ線やX線も実は肉眼で見ている可視光線と同じように電磁波と呼ばれるエネルギーの一種なのです。この電磁波は、波長の長いほうから電波、赤外線、可視光線、紫外線、X線、γ線と続きます。そして、この順番はエネルギーの弱いほうから強いほうへの順番と一致しています。つまり、電波よりγ線の方がエネルギーが多いのです。しかし、波長が短いために伝わって行く途中で弱められる割合も大きく、あまり遠くへは伝わりません。 さらに、γ線を観測するための人工衛星が打ち上げられ、世界の研究者がこぞって協力したのです。こうした観測網のお陰で、現在では幾つかのγ線を出す天体が発見されました。多くの波長を使っての観測と研究が、宇宙に秘められた謎を一つづつ解き明かしているのです。 |
「星空に親しむ週間」として知られるスターウイークも今年で8年目。多くの人々に、夜空の美しさを知ってもらい、夜空に輝く星に親しんでもらいたいとの考えで始められたのでした。スター・ウィークの期間は毎年8月1日から7日までの1週間。これは、梅雨も終わり、天候も安定し、学校なども夏休み。子供さんたちの夜間の外出も比較的容易だとの考えに拠ったものでした。
そして、ちょうどこの期間を含む7月29日から8月11日の間、環境省が主導して全国で行われるのが「全国星空継続観察」。こちらの方も、スターウオッチング・ネットワーク。星空の決められた場所を肉眼や双眼鏡で観察します。夜空の暗さと明るさを実感し、これは何が原因なのだろうかと考えるきっかけになるかもしれませんね。詳しくは居住地の役所の環境担当部局に聞き合わせるとよいでしょう。 |
次回も、お楽しみに |