平成30年度 第6回 国府地域振興会議(視察研修)議事概要登録日:
平成30年度 第6回国府地域振興会議議事概要
(兵庫県豊岡市視察)
日時;平成30年11月27日(火)13時30分~15時00分
場所:兵庫県豊岡市日高町(豊岡市立歴史博物館)
[出席委員] 森原喜久、山崎豪太郎、山田準二、田中道春、正木直志、安木秀明、山根玲子
[欠席委員] 森田わか子、岸本武司、澤田寛子、木下敏明、桑原英樹
[事務局] 竹氏支所長、岸田副支所長兼地域振興課長併教委分室長、前田産業建設課長、上田市民福祉課長、吉田地域振興課長補佐
◎会議次第
- 開会
- 挨拶
-
議題
(1)豊岡市立歴史博物館視察について - その他
- 閉会
(1)施設の概要について
豊岡市立歴史博物館の所在する日高町は、律令時代に但馬国府・国分寺が造営された地であり、当館も開館当初は但馬国府・国分寺館という名称であったものが、平成17年の合併により日高町が豊岡市の一部となり、その後平成27年4月より現在の館名へと変更された。
平成27年の機構改革で当館内に文化財課が置かれると同時に、文化財に関わる職員もここに集約された。
展示は、国府跡、国分寺跡からの出土品を中心とした常設展示の他、年間を通してさまざまな特別展や企画展を開催している。
年間の入館者数は8千人~9千人ということである。
(2)展示について
常設展示の展示品は、国府跡、国分寺跡からの出土品が中心となり、木簡や人形などの木製品が多いという印象を受けた。これはこれらの遺物が埋まっていた土壌が、水分を多く含むものであったことが、木製品の保存に適していたという説明があった。
複製品は少なく、なるべく本物を展示しようとするのが館の方針であるようだ。
(3)意見交換について
今回この施設を視察先に選んだ理由は、かつて国府のあった地に建つこの施設が、合併を経験する中で、どのようにしてそのアイデンティティを守り、後世に受け渡すという役割を果たしているかを学ぶことが、地域の歴史を活用したまちづくりにとって、何か有益なヒントを与えてくれるのではないか、ということにあった。
意見交換においても、合併が館の展示の方向性に与えた影響を聞く場面があったが、市の方針として、会館当初は確かに国府・国分寺跡の遺物を公開するという他にはない施設を目指していたが、合併を経て、館名に「豊岡市立」という冠を付けたことから、日高の地域に限定するのではなく、豊岡市全体を視野に入れた「豊岡市民の」博物館として歩んでいくことを決めた、というものだった。
更に、これまでは情報を、外に向けて発信することに力を入れてきたが、それに加えてこれからは地域の人が自分の町の歴史を学ぶことができる施設を目指しており、これは地域の人が地域の歴史を知らないという現状に危機感を感じているからということだった。
働きかける対象がある地域に限定されるものか、あるいは「市」というもう少し広いものであるかの違いはあるにしても、そこに住む人に、その地域の歩んできた歴史を伝えていくことの重要性を視察の参加者と歴史博物館の職員との間で再確認できた。
(4)所見
地域の人が地域の歴史を知らないという現状は、国府地域や鳥取市にも、更には我が国全体にも共通する課題ではないかと思われる。このことから、地域の情報を外部に発信することも大事だが、歴史というその地域の財産が十分にその地域内で共有されているかについて、今一度問題意識を向けることも重要だと感じた。
(5)その他
第7回振興会議は、来年1月下旬に開催する旨を提案。
(異議なし)
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