鳥取市

木星と土星の大接近登録日:

 12月21日(月)夕方、南西の低空で木星と土星の大接近が起こり、その様子を鳥取市さじアストロパークでとらえました。見かけの接近距離は0.1度と、月の見かけの大きさの約5分の1ほどの大接近で、望遠鏡の同じ視野に見ることができました。

星のコテージ「ジュノー」の望遠鏡で撮影。空気の乱れが大きく、鮮明な画像を得ることが難しかった。
下の縞模様がうっすらあるのが「木星」で、近くには木星の衛星も並んで見えている。上が「土星」

 

 もちろん、これは見かけ上のことで、地球から木星までが約8億8600万km、土星までが約16億1900万kmと距離がまったく異なりますので、たまたま同じ方向に見えたということです。
 しかし、2つの惑星がこれほど近づくのは、1623年以来、約400年ぶりという珍しさです。ただこの時は見かけ上、太陽に近く実際に見ることができなかったと思われます。このような大接近が実際に見えたのは1226年で、天文教育普及研究会の三品利郎さんによると、1226年の3月5日(ユリウス暦)には、明け方の東空で2分(今回のさらに約3分の1の近さ)まで接近していて、さらに金星と月も木星と土星をかすめるように接近したそうです。この異変について、鎌倉幕府の陰陽師から報告があったことが、『吾妻鏡』の嘉禄二年正月二十五日に記録されていて、その後、二月五日と二月九日に、天変の祈祷がおこなわれたそうです。(古代中国では、空での出来事は地上の出来事の前触れという考えがあり、中国や朝鮮半島、日本に過去の天文記録がいろいろと残されています)

http://tm-amateur-astronome.la.coocan.jp/tm_documents/J-S-Conjunction/J-S-Grate-conjunction.html


 昔の人は恐れおののいたようですが、現代の私たちは今回の天文現象を大いに楽しむことができました! もうしばらくは2つの惑星が近づいて光る様子を目でも楽しむことができます。ちなみに、次にこのような木星と土星の大接近が起こるのは、2080年ということです。


目で見た「木星・土星の大接近」の様子。
三原山の上に、2つ並んで輝いていました。

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