鳥取市

令和5年8月18日市長定例記者会見録登録日:

令和5年8月18日午前10時00分から、麒麟Square2階多目的室1

令和5年8月18市長定例記者会見

 

はじめに

会見項目

1 台風第7号に関する対応状況等について

資料1(PDF/167KB)

2 8月専決補正予算および9月補正予算対応について

3 鳥取駅周辺を楽しもう!憩いのある賑わい空間の実証事業を行います!『鳥取駅周辺憩いのある賑わい空間創出実証事業』について

資料2(PDF/1MB)

4 鳥取市、株式会社LASSIC及び鳥取銀行との三者連携協定締結式について

資料3(PDF/116KB)

5 市内学校給食に「鳥取和牛」・「鳥取地どりピヨ」が登場します~学校給食を生産者支援、食育推進の機会に~

資料4(PDF/160KB)

 

質問項目

6 9月補正予算と台風7号に関する災害復旧予算について

7 台風7号に関する人的被害について

8 台風7号に関する災害ボランティアの受入れについて

9 台風7号の対応に関する課題について

10 台風7号に関する災害復旧予算について

11 佐治川ダム緊急放流に対する対応と台風7号の被害食い止めについて

12 鳥取駅周辺憩いのある賑わい空間創出実証事業について

13 鳥取市内の中小企業へのリモート人材活用推進について

 

 

はじめに

 

市長

 会見項目に入る前に、何点か触れさせていただきたいと思います。

 まず、このたびの台風7号の襲来により被災された皆様に心よりお見舞いを申し上げます。また、現在、各方面から多くの皆様にお見舞いや御支援をいただいています。ふるさと納税についても、台風7号の関連で既に何件かいただいており、これについても心より感謝を申し上げたいと思います。

 このたびの台風7号の影響により、この鳥取地域では線状降水帯が発生し、大雨特別警報が発令されるなど、市内全域が記録的な豪雨に見舞われました。河川の氾濫、道路の寸断、また橋梁の崩落など、佐治町をはじめ複数の集落が孤立状態になるなど、大変な被害が発生しました。

 一昨日、8月16日には、とりわけ甚大な被害が発生している佐治町において、副市長を本部長とする現地災害対策本部を佐治町総合支所に設置し、状況把握、孤立状態の解消や避難所の運営、被災者の皆さんの健康管理や生活支援など、鋭意行っているところです。

 本日早朝、午前4時10分に大雨警報が解除され、新たな被害が発生するおそれが低くなったため、全市域を対象に発令していた警戒レベル4の避難指示を解除し、佐治町の避難所を全て閉鎖させていただきました。現在も被害の把握と迅速な復旧に向けて土砂の撤去や断水などに対する緊急対応を行っています。住宅、道路、河川などの公共土木施設、また、農作物、農業用施設など、多くの被害が発生している状況です。一日も早く市民の皆さんの安心・安全な生活が確保できるように、引き続き県をはじめ関係機関の皆様と連携して全力で取り組んでいきます。

 次に、第59回鳥取しゃんしゃん祭について、8月13日と14日の2日間、コロナ禍を経て、4年ぶりに中心市街地で開催されました。8月13日に風紋広場で開催された前夜祭では、6団体152名の踊り子の皆さんが参加し、元気いっぱいのすずっこ踊りを披露していただき、オープニングを盛り上げていただきました。

 また、14日の一斉傘踊りでは、82団体2,138名の踊り子の皆さんに華やかなしゃんしゃん傘踊りを披露していただきました。何よりも踊り子の皆さんだけではなく、観客の皆さんにも4年ぶりの通常開催を楽しんでいただいたことが印象的であり、改めてこの鳥取しゃんしゃん祭には、まちや人を元気にする力があると感じたところです。

 この2日間の観客数は、前夜祭が1万人、一斉傘踊りが20万6,000人、合計で21万6,000人となり、コロナ前の令和元年の第55回のしゃんしゃん祭が22万1,000人でしたので、これに近い数字となりました。

 また、20日に延期して予定されていた、第70回市民納涼花火大会は、残念ながらこの台風7号の影響により中止となりましたが、今年の中心市街地での鳥取しゃんしゃん祭の開催は、必ずや来年の第60回の記念のしゃんしゃん祭につながっていくものと考えています。

 次に、新型コロナウイルス感染症のワクチン接種についてです。

 新型コロナワクチン接種、今年の秋開始接種について、重症化予防を目的に、来月、9月20日から開始されます。対象者は、初回接種を終了した生後6か月以上の方となります。ワクチンはオミクロン株XBB.1.5対応の1価ワクチンを使用し、協力医療機関での個別接種を行い、麒麟のまち圏域での共同実施も行うこととしています。

 接種券の発送については、前回接種から3か月が経過している方へ発送します。12歳以上の方、対象者は約6万700人で、9月8日に発送を予定しており、9月15日までには配達を完了する予定としています。

 また、生後6か月から11歳の方について、対象者は約380人となりますが、9月下旬に接種券を発送させていただく予定としています。

 また、未接種で、接種券をお持ちの方は、その接種券を使用いただけます。接種券が届き次第、医療機関へ直接予約していただきますようお願いします。

 また、65歳以上の方、重症化リスクが高い方は、努力義務とされる接種勧奨を行うこととしています。

 また、ワクチン接種の有効性、安全性については、国から示され次第、様々な情報伝達媒体を通して情報発信するとともに、医療機関にも協力いただき、説明書を医療機関に置かせていただく予定としています。

 

会見項目

 

1 台風第7号に関する対応状況等について

 

市長

 まず、台風7号に関する対応状況です。

 避難情報の発令は、8月15日、全市対象に8万1,915世帯、19万1,859人の方を対象として行いました。警戒レベル3の高齢者等避難を3回、警戒レベル4の避難指示を3回、警戒レベル5の緊急安全確保を2回発令しました。

 指定避難所の開設は8月15日から行い、開設避難所数は65か所、避難していただいた方は720世帯1,934名の方で、これは昨日の17時時点で把握している数値です。5年前の平成30年7月7日の大雨のときには1,319名の方に避難していただきました。このときを上回って、約2,000名近くの方に避難所へ避難していただきました。

 また、この台風の襲来に伴い、孤立集落が発生しました。現在も孤立状態にあるのは佐治町と安蔵地区です。佐治町では62世帯112名の方が孤立状態にありますが、現在は、栃原、中、尾際、この3集落が孤立状態であり、原因は、国道482号の通行不能によるものです。本日中には482号が仮復旧される見通しですので、本日中にはこの3集落の孤立状態は解消されるものと考えています。支援物資等についてはお届けしており、保健師も巡回しています。

 また、安蔵集落では、7世帯15名の方が孤立状態にあります。これは県道河内槇原線の道路が崩落したためで、鳥取県のほうで道路の仮復旧に向けて対応を鋭意進めていただいており、こちらの安蔵集落についても、本日中に孤立状態が解消される見込みとなっています。現在、飲料水、生活用品等については、直接集落の皆さんにお渡しできる状況となっています。

 また、孤立状態にありましたが現在は解消しているのが国府町雨滝地区、鹿野町河内地区、河原町北村地区、それから河原町小河内地区の新田集落で、新田集落については、昨日、消防防災ヘリで住民の皆さんが小河内公民館に避難されましたので、こちらも孤立状態は解消されています。原因は市道小河内新田線の土砂流出で、こちらは8月19日中には通行再開できるように、今、鋭意作業を進めています。

 昨日17時時点の被害状況ですが、人的被害は、現在のところございません。住宅被害は、全壊が1件、床下浸水が10件です。また、公共施設等についは公園、道路、河川、農地・農業用施設、林道、農作物、そのほかの公共施設では下水道、学校施設、保育園、観光施設、庁舎も気高保健センターの雨漏り等、7か所で発生しています。

 この災害復旧については、補正予算を議会に追加提案することとしていますが、緊急ですので専決処分も考えており、また、既決予算の範囲内で対応できるものは速やかに既決予算で対応し、いずれにしても、速やかな復旧に向けてしっかりと対応していきたいと考えています。

 また、甚大な被害が発生している佐治町においては、現地災害対策本部を設置して、迅速かつ効率的な復旧、また本庁と佐治町総合支所の情報共有を円滑にしていくために、本部を設置して今取り組んでいるところであり、8月16日から当面の間はこの現地対策本部を設置します。人員は、羽場副市長を現地の災害対策本部長とし、ほかに河井経営統括監等、5名の職員も配置しています。

 

2 8月専決補正予算および9月補正予算対応について

 

市長

 先ほども少し触れたとおり、迅速な対応をしていくために既決予算での対応、また専決処分による補正予算対応、また、9月定例会が9月1日から開会予定ですので、こちらに上程させていただき、これは追加提案になると考えていますが、災害復旧、避難所の運営等に係るもの、それから事業者の皆さんへの支援等、色々な形で補正予算を確保して対応したいと考えています。

 また、9月定例会での補正予算ですが、この台風7号の復旧等に係る予算も追加して、9月定例会に上程したいと思っていますし、そのほかに低所得者等への光熱水費の助成等、中心市街地の活性化推進等に係る予算も併せて、これは開会日に提案したいと考えていますが、現段階で大体、予算規模としては、9月定例会では36億円程度になるものと考えています。また、特に災害関係等、精査を行うことにより予算額等もまだまだ変わってくるものと思いますが、一般会計の大体およその予算規模としてはそのようなものを今考えています。

 

3 鳥取駅周辺を楽しもう!憩いのある賑わい空間の実証事業を行います!『鳥取駅周辺憩いのある賑わい空間創出実証事業』について

 

市長

 昨年も実施させていただいた、鳥取駅周辺再生基本構想の第2期の基本構想に基づき、駅周辺から中心市街地全体への回遊性や滞在性を向上させていくことを目的として、この実証事業を行うこととしており、今年度は鳥取駅北口のけやき広場を活用して、憩いの空間を創出します。期間は、9月3日日曜日から11月30日木曜日の3か月間で、この期間中には、鳥取駅北側にあるけやき広場の一部に芝生を敷いて、ミニ遊具やテーブル、椅子などを設置して、憩いのある空間を創出することとしています。この3か月の期間中には、計6回のにぎわいイベントも実施し、とっとりふるさと大使のポケモンの、サンド、アローラとの記念撮影会、eスポーツ、それからふれあい移動動物園で、大山のトム・ソーヤ牧場の御協力をいただき、アルパカとの記念撮影ができるイベントも予定しています。また、鉄道記念日の10月14日は、ミニサンライズ号との記念撮影等も予定しています。また、鳥取市の移動図書館も11月25日にはけやき広場へやってくるなど、様々な楽しいイベントも計画していますので、ぜひこの期間中は多くの皆様に、にぎわい創出についての実証事業でお楽しみいただきたいと思います。また、スタンプラリー等も予定していますので、多くの皆さんに御参加いただきたいと思います。

 

4 鳥取市、株式会社LASSIC及び鳥取銀行との三者連携協定締結式について

 

市長

 鳥取市は、市内の中小企業へのリモート人材の活用を推進するため、株式会社LASSIC様、また株式会社鳥取銀行様と連携協定を、8月31日に締結させていただきます。場所は本庁舎6階第4会議室で、協定の内容は、鳥取市の中小企業者におけるリモート人材の活用に関する認知度向上、また意識改革への啓発で、中小企業者の皆さんの業務のうち、リモート人材に発注可能な業務の可視化や要件を定義し明らかにしていくことと、中小企業者の皆さんが取り組まれるリモート人材が活用できる業務の受注・発注に関するマッチング、機会を提供していくこと、それから、中小企業者の皆さんへの相談支援や経営支援を行うことを内容とした協定で、3者で連携して取り組んでいくこととしています。こういった取組は、まだ全国的にはあまり行われていないのではないかと思っていますが、リモートワーカーの活用を進めていくことが、これからの課題になっていくと考えていますので、本市としては、いち早く3者協定によって具体的な取組を進めていきたいと考えています。

 

5 市内学校給食に「鳥取和牛」・「鳥取地どりピヨ」が登場します~学校給食を生産者支援、食育推進の機会に~

 

市長

 学校給食に、鳥取和牛、鳥取地どりピヨを提供し、生産者支援、また食育の推進を行います。新型コロナウイルス感染症のコロナ禍の中で、牛肉等の需要に非常に大きな影響があり、これに加えて、飼料の高騰等があり、畜産事業者の皆さんは大変な状況に置かれており、畜産振興策として学校給食で和牛、地どりピヨを提供します。畜産事業者の経営の安定化につながるように、また、地元食材の消費拡大、いわゆる地産地消ですが、これを進めていくことにより、次代を担う子供たちに、地元食材に対する理解、また郷土愛を深めていただき、あわせて、食育の推進に取り組むものです。今後のスケジュールですが、具体的に日にちが決まっている9月6日、12日、10月2日は、それぞれ各給食センターで、お配りしている資料のメニューで行うこととしています。また、11月と12月はまだ具体的な日にちは決まっていませんが、サイコロステーキやフライドチキンを提供します。市内の小学校39校、中学校13校、義務教育学校4校、計56校を対象として行います。

 

質問項目

 

6 9月補正予算と台風7号に関する災害復旧予算について

 

中村記者(日本海新聞)

 9月の補正予算のことですが、現在の段階で約36億円規模、これは、今回の台風被害のものとはまた別で36億円ということでしょうか。それとも合わせての予定でしょうか。

 

市長

 災害復旧についても、この中に含めて考えていますが、先ほど申し上げたように、この9月定例会での補正予算だけではなく、緊急を要しますので、既決予算の中で、例えば上下水道の仮復旧等について、これは待ったなしですので、既決予算の中で対応することとしていますし、また、議会で追加提案して、臨時議会等、そういったことも基本ではありますが、これも急ぎますので、補正予算を専決処分して、後で議会に報告して承認いただく、大きく3通りでしょうか、そういった形でこの災害復旧については対応していきたいと思っています。全体の災害復旧に係る予算の一部をこの9月補正予算で含めているところです。

 

中村記者(日本海新聞)

 それでは、この災害復旧以外の部分ですが、その中で主な補正内容をちょっとお話しできる範囲で教えていただけますか。

 

市長

 先ほども少し触れましたが、低所得者等への光熱水費について、電気・ガス料金等が高騰していますので、そういったものを支援します。

 

中村記者(日本海新聞)

 中心市街地の活性化の予算は、どういったものになってきますでしょうか。

 

市長

 これについては、商店街等が実施される、今回は駅前商店街の皆様が取り組む事業で、先ほどの取組とも関連するのですが、中心市街地に滞在していただき、楽しんでいただける、交流空間として整備します。具体的には、空き店舗を改装、改修して、例えば民芸に関するカフェ等をつくっていく、そういったことに係る予算などです。

 

福間記者(山陰中央新報)

 改めて災害復旧の予算のことを教えてください。

 既決と補正の専決と9月の補正ですが、災害復旧は、専決と9月の補正で大体どれぐらい見込まれているのかをお伺いします。

 

市長

 これは、まだちょっとつかみといいますか、概数ですが、現時点で10億ぐらいにはなると思います。

 専決が大体1億5,000万ぐらいを今考えています。これもちょっとまだ動いていますので、現時点で専決処分させていただきたいと考えているのが大体1億5,000万ぐらい、それから、9月補正の追加提案で大体8億ぐらい、これもあくまで概数です。そのほか、既決予算の範囲内で仮復旧等は、できるところは迅速にやっていきたいと思っています。

 

福間記者(山陰中央新報)

 分かりました。

 今後、精査して、額が増減するということですか。

 

市長

 多分増えるほうだと思います。

 

福間記者(山陰中央新報)

 増えるほうで。分かりました。

 あと、先ほど専決で、上下水道の仮復旧と具体的におっしゃっていただいて、また個別に、どういった事業なのかお尋ねしたいと思っていますが、専決処分で緊急にまた改めて要するものって、例えばどんなものを想定されていますか。

 

市長

 市道の応急復旧や、林道などでも、現時点で把握しているところで何か所か崩落等がありますし、避難所の運営等についても、これも既に対応している状況ですが、そういったものについては速やかに専決処分で補正予算を執行できるようにしたいと思いますし、それから消防団員の皆様に出動していただいたので、そういった経費も、この専決でしたいと思っています。

 また、農作物についても、雨の後はやはり病気等が発生する可能性があるので、その防除等も急がれますので、そういったものも、急ぎの分については既決予算の範囲内、また、この専決補正で速やかに対応していきたいと考えています。

 

福間記者(山陰中央新報)

 分かりました。一部は通常の補正予算、9月の補正にも入るわけですか。

 

市長

 はい。

 

大本記者(NHK)

 今、10億ほどの規模というお話があったと思いますが、災害救助法の適用を踏まえて、国や県からの補助は、この10億のうちでどれぐらいあてにできるとお考えでしょうか。

 

市長

 災害救助法の適用になるのが、例えば避難所の関係等については10分の10、これは特定財源として充てることができると思っていますので、そういったものは、できる限り充てていきたいと思っていますが、正確に積み上げてどれぐらいになるかというところまでは、まだ積み上げていませんし、今の時点でまだ額も動きつつあります。ある程度固まった時点で、またできる限りお知らせしたいと思います。

 

大本記者(NHK)

 ありがとうございます。

 あと、農業への被害に対する対策も補正でされると思いますが、農業被害は今の時点で、ざっとどれぐらいになっているでしょうか。

 

市長

 これについても、我々はよくつかみと言うのですが、概数で、例えばこれは1,000万ぐらいは見ておかなければいけないとか、3,000万とか、例えば緊急防除等については大体400万ぐらいとか、いわゆる概数で把握しているところですが、農業施設等については、例えば果樹園等でどの程度の復旧に係る経費が出てくるのか、まだつかみきれていない状況です。いわゆる頭出しといいますか、概数で一応補正予算として上げさせていただき、速やかに対応していく方法を取らせていただきたいと考えています。

 

大本記者(NHK)

 何円規模とかでいくと、ざっとどれぐらいですか。

 

市長

 そこまでもちょっと。例えば避難所の運営でしたら、5,300万余とか、今の時点ではそういった数字も積み上げていますが、まだなかなか正確な数字と、それから被災箇所を全部、全数がつかみきれているかというと、なかなかそうはなっていないと思います。例えば農業用施設等についても、これからまだ把握したものが上がってくる可能性もありますし、これは現時点でのいわゆる概数で、まずできるところから専決処分を行って、速やかに対応していく形を取らせていただきたいと考えています。少し答えになりにくいところがあり恐縮ですが、とにかく迅速に対応していく形で予算措置も行っていきたいと思います。

 

大本記者(NHK)

 来週、国に対しても要望に行かれると伺っているのですが、その辺りでいくと、災害救助法に加えて、今後、どのような国の支援を求めていかれるのでしょうか。

 

市長

 今日は金曜日ですから、多分早くても来週になると思いますが、これは鳥取市だけではなく、被害が発生している県内の自治体もほかにありますので、あるいは県と一緒になって要望活動するといった場面もあると考えています。

 

大本記者(NHK)

 具体的にどういったものが支援として必要になってくるでしょうか。

 

市長

 やはりライフラインを速やかに復旧していくことが、まず急がれると思います。市民の皆さんの日常生活を取り戻すことに、まずは注力していく必要があると考えており、具体的には国道482号線の速やかな復旧、上下水道の復旧等がまず急がれると思います。

 

7 台風7号に関する人的被害について

 

古結記者(共同通信)

 台風の関連でお伺いします。まず、用瀬町江波で15日の夕方から行方が分からなくなっている女性については、どこにいらっしゃるか、現時点では分かっていますでしょうか。

 

市長

 現時点では、懸命に捜索を続けていただいていますが、まだ、具体的にどちらにいらっしゃるかといった情報は把握していません。

 

古結記者(共同通信)

 分かりました。その女性については、主として台風の被害に関連しているかどうか、どのように考えていらっしゃいますか。

 

市長

 そのことについても、どういった経緯で行方不明の状態になられたかも把握できていないと承知していますので、本市として、災害との関連等についても、まだ判断ができていない状況です。

 

古結記者(共同通信)

 分かりました。あわせて、今度、佐治のほうで救急搬送に時間がかかってしまった孤立集落の方が、お亡くなりになったというのを取材しているのですが、この方について、市としては、同じく災害との関連という点ではどのようにお考えでしょうか。

 

市長

 まずもって、このたびお亡くなりになられたことについて、心より御冥福をお祈り申し上げます。

 救急搬送についての要請があった時点からの時系列での状況は把握していますが、地域の集会所で食事をされたときに、食べ物を喉に詰めたということで、救急搬送の要請があった時点でも大変な状況になっておられたということであり、最終的には消防団の皆さんの人力での搬送と、救急車が到達できるところまで行って御本人を搬送し、医療機関に搬送したということです。当直のドクターに診察していただき、残念ながらお亡くなりになられたということで、この方がこのたびの台風7号に係る災害関連でお亡くなりになられたかどうかについては、医学的な、専門的な見地からの知見等を基に判断していかなければならないと考えていますが、現段階では、災害との関連は低いのではないかと判断させていただいています。既に心肺停止の状況になっておられたと伺っていますので、多分、残念ながら、その時点でなかなか回復が厳しい状況になっておられたのではないかと推察しています。

 

古結記者(共同通信)

 ということは、今後、医学的見地の情報を加えて判断していくと、やっぱり関連しているという判断になる可能性もまだ含まれているということでしょうか。

 

市長

 いえ、既に当直の医師の診察結果については、およそは確認しており、そこから判断しますと、災害との関連は低いのではないかと、なかなか正確に我々が専門的な知見も持ち合わせていないので断定はできませんが、多分関連は低いのではないかと現時点で判断しています。

 

8 台風7号に関する災害ボランティアの受入れについて

 

中村記者(日本海新聞)

 市と、市の社協さんと一緒にボランティアセンターを佐治町に設置されたと思いますが、ボランティアの受入れは、いつからという、めどは立っているでしょうか。

 

市長

 これについては、受入れをいつからするということではなく、既に申出等がある場合に、その対応をしていく窓口が必要であるという趣旨です。実際にボランティア活動を行っていただく場面では、このセンターで受け入れていただき、受付して、各被災地に向かっていただく場面もあろうかと思いますが、既に立ち上げていますので、いつからということではなく、鳥取市の社会福祉協議会さんのほうでセンターは設置されて、既に動き始めていると考えています。

 

9 台風7号の対応に関する課題について

 

藤本記者(読売新聞)

 今回の台風で、市長がお感じになった防災上の課題や避難の呼びかけの際の課題はどういったところでしょうか。

 

市長

 まず、防災上の課題、これは広範にわたると思いますが、やはり一つは、今の災害というか、そのありようというか、気象も含めて、従来とは異なってきていることを認識しなければならないと思います。例えば雨の降り方についても、局所化、一部のところですごい降り方をする、それから激甚化、そういったことに以前と比べて変化していることを承知しておかなければならない、そういったことを前提に避難行動を取っていただく、発令させていただく場合、念頭に置いて考えていくことが必要だと思います。

 それから、正確な情報を、正確に入手して、それを基に正確な判断を速やかにしていくことが改めてやはり大切であると感じていますし、また、雨の降り方や災害対応はそれぞれ異なっていますので、本市においても、7月13日の大雨、これに対する対応がどうであったかということを改めて検証する場を庁内で設けて、各部署からどういった対応でどういった課題があったのか改めて共通理解して、それを次に役立てることも行ったところです。今は災害復旧、現場の復旧に向けての対応が最優先ですが、今回のこの台風7号に対する対応についても検証して、ちゃんと次の災害に対応できるように、役立てていけるように、常にやっていくことが大切ではないかと思っています。

 また、避難行動を取っていただくことについても、まだまだなかなかそうなっていないところもあろうかと思いますが、今回は大体2,000人近くの方に避難所に避難していただき、前回の平成30年に1,300名余りの方が避難されたことに比べると、避難行動を取っていただくことが市民の皆さんにも、周知して、かなり認識されてきているのではないかと思っています。まだまだ避難行動を取っていただくことがこれからも必要な部分もあろうかと思いますので、常に何か災害が発生する場合には適切な避難行動を取っていただくように、これからも取組を続けていく必要があるのではないかと改めて考えています。

 

藤本記者(読売新聞)

 先ほど7月13日の大雨の対応を検証されたということですが、それが今回の対応に生きた部分というのはありましたでしょうか。

 

市長

 そうですね、避難所の開設等について、迅速にやっていくこともありますし、それから、やはり先ほど申し上げたように、全庁的に情報共有して正確な判断をしていくことをもっと進化させていくことが、これで十分だということは、物事はないと考えていますので、これからも検証して、次に活用できるように、役立てていけるように、続けていくことに尽きるのではないかと考えています。必ず役に立っている部分はありますので、そのようにしていきたいと思います。

 

10 台風7号に関する災害復旧予算について

 

福間記者(山陰中央新報)

 改めてもう一回だけ教えてください。今見込まれるつかみの災害の復旧予算としては、ざっと10億円でしょうか。

 

市長

 10億は超えるのではないかと、概数ですが。

 

福間記者(山陰中央新報)

 10億以上ということで。

 

市長

 はい。

 

福間記者(山陰中央新報)

 予算の活用の仕方として、既決予算を使ったり、緊急を要するものは専決処分してだったり、通常の議会に提案というパターンの、3パターンがあるという理解でいいですか。

 

市長

 はい。

 

11 佐治川ダム緊急放流に対する対応と台風7号の被害食い止めについて

 

大本記者(NHK)

 先ほどの読売新聞さんの質問と若干関連する部分はありますが、佐治川ダムの緊急放流、一応県管理にはなると思いますが、それに至るまでの事前放流ですとか事前の住民への呼びかけ、住民への呼びかけでは市が担っていた部分もあったと思います。何かこの辺りでの、住民への説明に困難なことがあったりですとか、当時の対応を振り返って、どの程度うまくできたとお考えでしょうか。

 

市長

 これについては、どの程度うまくできたかというよりも、うまくやらないといけないという思いで対応するべきだと思います。県と緊密に連絡を取り合いながら、県もリアルタイムで、どの時点で緊急放流するかを、その当日も色々検討しておられて、例えばある時刻に放流すると考えていたけれど、もう少し、雨の降り方が強いので早める必要があるとか、あるいはもう少し後のほうがいいとか、色々逡巡といいますか、当日は考えておられたように思います。そういったことを我々もリアルタイムで把握しながら、それを基に関係されると思われる地域住民の皆さんにお知らせしていく、予告していく、例えば音声告知端末で全戸にお知らせしていくことや、Lアラート、メール、防災行政無線で伝達する、あらゆる情報伝達媒体を用いて承知していただき、適切な避難行動を取っていただくことを徹底するということですので、それに我々は注力しました。

 

大本記者(NHK)

 ですと、避難指示ですとか緊急安全確保の発令のタイミングだとか、この事前の説明で、夕方に緊急放流になったですとか、その辺りの手順として、できる限りのことは当時はやっていたという御認識でよろしいでしょうか。

 

市長

 はい、そのように認識しています。

 

大本記者(NHK)

 分かりました。

 あと、もう1点だけ、すみません。災害、大雨でかなりの雨が降ったと思いますが、住宅への影響ですとか、今のところ人命、人的な影響というのは、これまでの災害に比べると、雨が降った量と比べると影響は少なく済んでいるのかと思いますが、何か被害がここまで食い止められた理由というのは、今時点ではどのように分析されているでしょうか。

 

市長

 やはり何よりも市民の皆さんが防災意識を高めていただいてきた、そこに尽きるのではないかと思っていますし、本市としても、時々刻々、状況が変化していくわけですが、それを速やかに把握して、それを基に適切な行動を取っていただく呼びかけを、適切な時間、タイミングで発出していく、それをしてきたということです。何よりも人命に係る被害がなかったことが一番よかったと考えています。

 

12 鳥取駅周辺憩いのある賑わい空間創出実証事業について

 

大本記者(NHK)

 災害以外で、まちなかの駅周辺の整備ですが、今、このけやき広場の近くだと、喫煙所があると思うのですが、その辺りは、やはりにぎわい拠点になるということで、一旦撤去されるとか、その辺のお考えはいかがでしょうか。

 

市長

 喫煙場所を撤去するかどうか、私は現時点では承知していませんが、少なくとも芝生を敷いて憩いの空間を確保するということは、そこで喫煙していただくようなスペースではないと考えていますので、その辺りも適切に場所を考えていきたいと思います。

 

大本記者(NHK)

 あと、この事業によって、にぎわい創出面で、駅前がどんなふうになるか、期待の思いというのもお願いできますでしょうか。

 

市長

 昨年も鉄道公園を中心に同様の取組を行い、ふだん、あまり人通りが多くないところでも、何か取組をすれば、たくさんの方にお越しいただいて楽しんでいただけることがデータ的にも分かりましたので、今度は駅の北側、このけやき広場等を中心に色々な取組をすれば、またこの駅周辺の空間の魅力を多くの皆さんに感じていただける、それによってにぎわいが創出される、それが中心市街地に広がっていくことを我々は期待しています。この3か月間での取組がどのようににぎわいの創出につながっていくか改めて検証していくことにより次に役立てていきたいと考えています。あくまでこれは実証事業ですので、駅周辺の再生、それから第4期の中心市街地活性化基本計画が今年度からスタートしました、その中の取組にもなっていますので、これを次の取組につなげる、生かしていきたいと思います。

 

大本記者(NHK)

 観光客が最初に見る鳥取の風景というところもあると思うのですが、その辺は、どんな鳥取の印象にしていきたいですか。

 

市長

 やはり県外等からお越しいただき、鳥取駅を出て、ああ、とてもすばらしいまちだなと感じていただけるかどうか、まずは駅前、駅南側だと思いますので、魅力的な空間となるように、こういった実証事業を基に考えて、取り組んでいくことだと思います。

 動線等についても、少し分かりづらいところがあるのではないかと思います。例えばバス乗り場について、我々はすぐ近くにあると分かっているのですが、何か見通しといいますか、動線が分かりづらいところも課題としてあろうかと思いますので、そういったことについても、こういった実証事業を基に、また、今取り組もうとしている事業の中でも課題として取り組んでいきたいと思います。

 

13 鳥取市内の中小企業へのリモート人材活用推進について

 

松田記者(産経新聞)

 中小企業のリモート人材の件で、これは、どれぐらいニーズがあるか分かりますか。

 

市長

 まだまだこれは、そのことも含めて、こういった3者協定によって、これから把握していかなければならないと思っています。リモートワークやテレワーク、ワーケーション、こういったものが新型コロナウイルス感染症、コロナ禍を契機として少しずつ増えてきているのではないかなと、DXの推進も背景に働き方のスタイル等が変わってくる中で、鳥取市としていち早くリモートワーク等の人材、それからその需要を把握していく中で、この取組を進めていこうとするものであり、まだまだ中小事業者の皆さんも、こういったリモートでできるのだという御認識をいただけていない部分もあろうかと思いますので、この3者でそういったことも含めて生産性の向上など、これから進めていきたいと思っています。まだ未知の部分も、率直に申し上げてあろうかと思っていますので、全国に先駆けて、鳥取市としてこういう取組をぜひ進めていきたい、まずはその取組の中で色々な課題も発見しながら、解決策を見いだしていくことを行っていきたいと思います。

 

 

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