子どもの人生が変わる
「ひとりで食べるより、みんなで食べたらおいしい」「話し相手がいるとなんだか楽しい」「子どもや保護者がホッとできる居場所」。
本市の「地域(こども)食堂」は、こうした声に支えられ「ありのままの自分を迎え入れてくれる人や信頼できる人に出会ったとき、子どもの人生は変わっていく」という言葉を大切にしながら、運営されています。
本市の地域食堂のはじまり
平成27年8月に開始した生活困窮世帯などの子どもを対象とした学習支援の中で、子どもたちが家庭で食事ができていないことが浮き彫りとなり、これを契機として「こども食堂」が開設されました。
その後、さまざまな運営団体により、子どもという枠を越えて、多様な世代や対象に応じた食堂が誕生し、地域のさまざまな人が集い、つながる居場所「地域食堂」として市内16箇所で展開されています(本年5月時点)
全国でもめずらしい「鳥取市モデル」
全国的に広がりを見せているこども食堂ですが、本市の取り組みは「鳥取市モデル」として全国から注目されています。
その特徴としては、
- 運営団体と地域が協力し旬の食材を盛り込んだり、子どもが好きなメニューだけにしない、参加者と一緒に料理をしたりするといった「食の提供」を行っていること
- 子どもや保護者、参加者がホッとでき、スタッフも楽しめる「居場所としての役割」の充実に努めていること
- 地域のさまざまな人が参加することで起こる「多様な人々が関わりをもてる場」として位置付けていること
- 宿題や勉強だけでなく、絵本の読み聞かせや体験学習などの「学習支援」を行っていること
があります。
また、地域食堂の活動を安定的で継続的に実施できるよう「相談支援」「ネットワークによる支援」「地域づくり支援」として、さまざまな団体と行政が協力する支援体制をつくっています。
その一例としてフードドライブ事業があります。これは、郵便局内にフードボックスを設置し、家庭で利用見込みのない食品を市民のみなさんから持ち寄っていただき、地域食堂へ寄付するもので、全国初の取り組みです。
地域共生社会の取り組みとして
利用者の中には、日常生活で困難を抱えている世帯もあります。地域食堂は、その世帯の「つぶやき」から、困難な課題を早期に発見し、複合化、深刻化しない段階で世帯全体への包括的支援を行っていく入口としての役割を持っています。
また、「支え手、受け手」という固定的な関係ではなく、参加者同士、運営しているボランティアの人が、お互いに支え合う場として、さらには、世代や分野を超えてつながる地域共生社会づくりの場としての役割も担っています。
今後、地域食堂はこの取り組みの一環として、市内の全中学校区に開設できるよう推進していきますので、みなさんのご理解と積極的なご協力をお願いします。
◆鳥取市内で開設されている地域食堂については、鳥取市のホームページでご確認ください。

