これまでの交流を振り返って
深澤
昭和38年に姉妹都市提携を結んで以後、60年という長い間、交流が続いていることがとても感慨深いです。50周年にあたる平成25年(2013年)には、全国都市緑化フェアが本市で開催され、蝦名市長にお越しいただいたり、40周年には、釧路移住や両市の交流を考える記念フォーラムを開催したりしました。節目節目で記念事業を行ってきましたが、何よりも両市の市民のみなさんが、さまざまな分野で交流を続けてこられたことが、現在までの釧路市とのつながりにあると感じています。

深澤義彦(ふかざわ よしひこ)鳥取市長
蝦名
60周年というのはとても大きな節目です。その大きな節目に自分が立ち会えていることを大変うれしく思っています。鳥取市との結びつきは、先人たちの苦労の末に実現できているので、先人たちに感謝しています。そしてこのことを、たくさんの人に知っていただけるように、さまざまな取り組みを進めていきたいと思います。
次世代の交流・発展への期待
本市と釧路市の親子ペア1組に、お互いのまちを訪問していただく取り組みを実施しています。また、長きにわたって、多くの人が引き継いできた交流をこれからも大切にし、広く知ってもらいたいという思いから、姉妹都市交流のガイドブックを作成し、市内小学6年生に配布しました。この機会に釧路市に関心を持っていただき、多くの人に釧路市を訪れていただきたいと考えています。
蝦名

釧路市の魅力
蝦名
雄大な自然が魅力の一つです。手付かずの自然は、世界、国内にはなかなかと思います。阿寒摩周国立公園と釧路湿原国立公園があります。現在、これらの国立公園と世界遺産、知床を結ぶ370キロのロングトレイルの整備を進めています。湿原や酪農など、北海道らしいエリアを歩きながら厳しい自然の中で開拓してきた人々の暮らしや風土などを感じたり、自然の恵みの中で育まれたおいしい食べ物や食文化を体験きることが魅力です。住民が自然を守りながら暮らしているところも鳥取市のみなさんに知っていただきたいですね。

蝦名 大也(えびな ひろや)釧路市長

今後の交流について
蝦名
両市のこれまでの交流の歩みを多くの人に伝えていきたいです。釧路市内には、「鳥取神社」や「鳥取小学校」など、鳥取の地名などがあります。こうした身近なところから、釧路市民は「鳥取」という地名に愛着を持っています。さらに鳥取市に愛着を持っていただけるように取り組み、次の世代もよりいっそう交流が深まるよう、基礎づくりを進めたいと思います。
深澤
私も子どもの時から「釧路」という地名に親しみを感じる機会が何度もありました。明治時代に鳥取士族が未知の世界「釧路」でまちづくりに取り組んだ歴史を聞くと、そういう人たちの苦労を改めて感じます。先人たちが一生懸命まちづくりに取り組んだことを糧にして、私もまちづくりに取り組んでいこうと身が引き締まる思いです。両市でこれからもさらに交流を深め、次の世代にもしっかりと引き継いでいきたいと思っています。

対談日:令和5年8月14日
対談会場:コミュニティチャンネルスタジオ

司会:田中 奏子(たなかかなこ)さん

対談内容を要約・抜粋して掲載しています。
※写真提供:釧路市
記念品をいただきました

姉妹都市提携60周年を記念し、釧路市より「アイヌ刺繍タペストリー」をいただきました。
作 | 桃井 芳子(ももい よしこ)さん(アイヌ民族文化財団アドバイザー、アイヌ刺繍・アイヌ料理・トンコリ演奏家) |
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作品名 | コタンコロカムイ」(村を守る神様) |